ADSLモデム

もう二度と使うことはない、ADSLモデム。2000年代の前半から、光回線がある程度身近になるまでの5年間くらいは使っただろうか。

それまではISDNだった。「64（ろくよん）、64（ろくよん）、128（いちにっぱ）」というような言葉を俄かに思い出す。ISDNの前の時代は、アナログ電話にモデムを繋いでダイアルアップしていたから、データ通信しながら電話できるのは画期的だったし、「ぴーぎゃら」言わずにすぐに接続が確立するのも驚きだった。デジタル回線の為せる技だと。

とはいえ64kpbsだったから、ADSLになった時はかなり快適な速度でインターネットが利用できるようになった。加えて、ISDNも通話料を気にする必要があったのが、ADSLは常時接続なので「接続して使う」という概念がなくなり、そういう意味でも快適になった。通信方式としてはアナログ通信に戻っているのだが。

アナログ電話、ISDN、ADSL。どの通信方式であってもRJ-11で接続できた。モジュラーと一般的に呼ばれていたRJ-11の接続端子。こんなにたくさん、よく取っておいたものだ。やはり、おじちゃんは機器が好きなのである。